近畿大学

 関西小樽会に加入させていただいてもう10年近くになりますが、「小樽大好き、小樽が第二の故郷、そして生粋の大阪人」の道野です。投稿のご依頼をいただきまして、本来なら小樽紀行でも書ければいいのですけれども、しばらく訪樽しておらず、小樽とはあまり関係ありませんが、少し私の職場のことをご紹介したいと思います。

 大学院を出て小樽商科大学に奉職し、その後近畿大学から声をかけてもらいまして、地元大阪に戻る潮時かと、戻ってきたのが2008年。当時は、小樽商大の同僚の方々にも、あるいは地域住民の方にも、「なぜわざわざ近畿大学?」という感じで受け止められました。とりわけ北海道では知名度もなく、「君の母校ならまだしも、近畿大学に渡すのはもったいない」とも言われました。

 ありがたいお言葉ですが、実家(寺)のこともあり、渡りに船と、近畿大学からの誘いに応じた次第です。

 さて、その近畿大学ですが、ご存知の方も多いでしょうけれど、この10年間に知名度が急上昇。広報活動が功を奏したわけです。

今や「早慶近」が世界の評価

 元々、魚の養殖や原子力、医学など、様々な研究分野において実力はあったのですが、学生気質は質実剛健と言えば聞こえはいいですけれど、蛮カラで一説には『嗚呼!花の応援団』の南河内大学のモデルとも言われた大学です。それが、広報に力を入れ、またキャンパスの建物も一気に再整備し、受験生の人気もうなぎ上り。女子学生の比率も高まり、キャンパス内は華やかです。自画自賛で申し訳ありませんけれど、実際、志願者数が4年連続1位になりました。

総額500億円、24時間自習室、マンガ2万2千冊…全てが規格外!近大の新エリアはここが凄い

  関関同立のくくりはなかなか手強く、その牙城を突き崩すまでには至っておりませんが、最近では「関関同立と近大」と、並び称していただくことも増えました。元理事長で現経産大臣の世耕氏は、「Dr.K3」(ドクターケイスリー。同志社のD、立命のR、関西、関学、近大の3つのK)というくくりはどうだ?と、キャンパス再整備計画等を教職員向けに発表する際に述べていましたが、かなりいい線いってます。なお、関西において、関関同立を意識しないわけにはいかないのですが、その一方で、本学は広報戦略上、他の大学と共同での紙面広告(よくある大学特集など)には関与せず、独自の広告を出すことにしているようです。他大学との比較ではなく、近大のみをクローズアップする狙いがあります。

大学の”くくり”はどのように生まれたのか?

 近大は私学にしては珍しく理系学部が多く、理系の研究業績で名前を売っている面があります。文系は、とりわけ法学部はどこの大学でも当然のことながら同じ法律を同じように指導するしかなく、大学ランキングは固定されがちです。とはいえ、理系学部におんぶにだっこではなく、文系学部も、力をつけていくしかありません。昨年新設した国際学部などは、学生全員に1年間の留学を課しておりますが、高校生からは概ね高評価をもらっているようです。法学部も新校舎は快適です。学問的にも、少しでも良い評価を得られるよう、頑張りたいと思います。

法学部ホームページ

国際学部ホームページ

 全くの近大の宣伝になってしまいました。何卒ご海容ください。

 ちなみに、小樽商科大学はこじんまりした大学で居心地がよく、今顧みても研究のできる環境の大学だったと思いますし、学生のレベルは高かったです。近畿大学は規模的にはその10倍以上ありますので、全く異なる教育機関です。仕事量も多く、研究に使える時間も減りました(兼業の影響もありますが)。書かねばならない論文、テキストもありますので、なんとか時間を捻出せねばなりません。教育面では、知名度が上がり、志願者数も増えて、より優秀な学生が近畿大学に入ってくれればと期待しているところです。

 マンモス大学ですので、当然、いろんな学生がおります。ただ、マンモス大学ゆえに、また戦後すぐは勤労学生に教育を与えるというのが一つの趣旨でしたから、卒業生はあらゆる分野で活躍しており、つんく♂は有名ですが、竹本住大夫氏(正確には前身の大阪専門学校)や、西村松次氏のような大企業の社長も輩出しています。たまたまですが、82歳になる私の父も近大の法学部卒です。僧侶ですが(笑)

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (3件)

  • 道野真弘 様

    近畿大学は、一度訪れてみたいなっと思ってました。
    ビオトープに作られているのでは⁉️
    行ったら、道野さんにお会い出来ますか⁉️

    ちなみに、近畿大学豊岡短期大卒です。
    よろしくお願いします。(^.^) 山本

    •  コメントありがとうございます。
       ビオトープかどうかはわかりませんが(奈良の農学部などでは、そういうこともしているかもしれませんけれど、東大阪本部キャンパスは、さほど明確ではないです)、なかなか綺麗な建物です。

       もちろん私も大学には極力おりますが、兼業の身ゆえ、必ずしもではありません。いつお越しになるのか、ご連絡いただければ幸甚に存じます。

      追伸:豊岡には、高校説明会で、附属豊岡高校に伺ったことがあります。(日帰りゆえ帰りは飛行機でしたが)可愛らしい空港が印象的でした。

  • H27.9.15 NHKの「社会見学に行こう」で近畿大学農学部にお邪魔し、1時間講義を受け、1時間キャンパス内を見学させていただきました。単に農学の研究というより、バイオサイエンス学科として世界で不足する食糧をはじめ、エネルギー、環境、創薬等、諸問題解決に取り組んでいる実学の一面を強く感じました。4年生になると、全員実験室で研究に取り組むというのも印象的でした。
    社会にとって、今現実に必要な大学を実感しました。