関西小樽会 秋のイベント報告

 

全員写真

11月27日(火)関西小樽会恒例の秋イベントとして「京都嵐山の紅葉散策」が開催されました。
当日は11月下旬にしては大変暖かくまた風もなく快晴で文字通りの小春日和となり行楽には絶好の天気でした。
男性13名、女性6名の合計19名が参加され、「天龍寺」、「大河内山荘」の見学、昼食後「遊覧船での嵐峡散策」の行程で実施されました。
今年は9月の台風21号の影響で嵐山の観光名所の渡月橋の欄干が倒れたり、桂川の増水で周辺のお店が一部浸水するなどの被害があったようですが、今は復旧し大勢の観光客が訪れていました。

はじめに見学したのは天龍寺です。
ここでは楽しみにしていた法堂の天井画「雲龍図」を見ることが出来ました。
昔テレビの番組で日本画家加山又造の特集があり、その中で彼のこれまでの作品に加え天龍寺の龍の天井画の制作過程が紹介されたのを見たことがあります。
また今年の春に大阪テレビの「美の巨人たち」という番組で同じく加山又造作の日蓮宗の総本山である身延山久遠寺(山梨県)大本堂の天井画「墨龍」の特集があり、あわせて久遠寺の紹介もされていました。
実家が日蓮宗で亡くなった両親や兄が度々身延山への登山と久遠寺へお参りをしていましたので録画して送ったことがあります。
いずれも作者の代表作とされているようで今回その一方を見ることが出来その迫力と素晴らしさに感激するとともに、元気な間に久遠寺にも行きたいものだと思いました。
 参考:天龍寺「雲龍図」:1997年作 直径9m 漆、白土の上に墨色
    久遠寺「墨龍」:1984年作 11m四方 金箔(23500枚)の上に墨色

雲龍図を見学の後隣接する天龍寺の塔頭である宝厳院に行きました。ここでは入り口に「嵐山羅漢」の石像が祀られており、横には小規模ですが紅葉のトンネルが作られています。また庭園では回遊路に沿って獅子岩などと命名された数多くの巨石が配置されこれまでに見た庭園とは少し異なった風情を感じました。
その後、国の史跡・特別名勝第1号に指定された曹源池をはじめ嵐山を借景とした天龍寺境内の庭園を見学し大河内山荘へ向かいました。

途中京都で有名な人気スポットである竹林を通り抜けるのですが、大河内山荘までの400m、道幅が3m程と狭い道に観光客があふれすれ違うのも大変な場所が何カ所もありました。
また当日は暖かく歩いていると汗ばむ程でしたが竹林では日差しが遮られるため少し肌寒く感じました。

竹林を抜けると大河内山荘です。
大河内山荘は戦前の時代劇俳優で丹下左膳役として知られる大河内傳次郎が別荘として造営した回遊式借景庭園です。
昭和9年、傳次郎が34歳の時から造営をはじめ映画の出演料の大半をつぎ込んで64歳で亡くなるまで30年かけて消えることのない美を求めてこつこつと作りあげてきたとのことです。
園内は記念館を除き建物は公開されていませんが居宅の大乗閣の他順路に沿って曲がりくねった細い小道沿いに幾つかの庵が点在しておりそれぞれの場所から京都市内や嵐山、大文字山、比叡山などが展望できるようになっていました。
また、記念館自体は小規模なものでしたが傳次郎が出演した映画の年表や、ポスター等の資料に加え代表作のチャンバラシーンを見ることが出来ました。
傳次郎は撮影時には真刀を使っていたようですが驚きです。
この山荘の入山料は大人1000円と少し高いのかも知れませんがその分人も少なく、中に広いお茶席があり抹茶とお菓子を頂くことができ庭園から見た景色の素晴らしさから割高感は払拭されました。

大河内山荘を出て、下山後少し遅い昼食を渡月橋の傍の料亭でいただきました。ビールがなんと美味しかったことか。

ゆっくりと昼食をいただいた後行程の最後となる遊覧船での船遊びに向かいました。
桂川にかかる渡月橋から上流部分は設置されている堰のおかげで水の流れが穏やかになりボートや遊覧船による船遊びが出来るようになっています。
遊覧船には17名が乗り込み船頭さんのガイドで約30分の船遊びを楽しみました。
水面には沢山のカモが見られましたが、嵐山界隈には毎年ヒドリガモという種類のカモがロシアから渡って来ており来年の春につがいとなって飛び立つまでこの地で過ごしているようです。
ここは保津川の渓流下りの終点でもあり遊覧している間にも次々と1時間半の渓流下りのスリルを味わった人々が到着していました。
渡月橋周辺の山肌は緑、黄色があせてきて紅葉の赤が今一番きれいな時期で、ここより上流の小倉山の方はこれからが3色のコントラストが更にきれいになるとのことでした。
また12月の初めからは周辺の山を照らすライトアップが始まり秋の行楽が終わった後の集客に一役買う予定になっているようです。
このあたりは嵐峡と呼ばれ夏でも吹く風が涼しく感じるようですが船遊びの終わり頃には寒くなってきて皆上着を整えて下船しました。
下船後その場での解散となりましたが、天気が良く初めて訪れる場所ばかりで楽しい1日を過ごすことが出来ました。

*写真などその他について、本会ホームページも参照ください。(管理人)

宝厳院獅子岩

天竜寺曹源池

大河内山荘

大河内山荘から

大堰川遊覧

大堰川遊覧

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 川下りは何度か乗ったことがありましたが
    遊覧船は初めて乗りました。
    船頭さんの案内をききながら、ゆったりと景色を眺めるのは、
    とてもいいひと時でしたね。
    何度も嵐山に行ってますのに、大河内山荘も
    初めてでした。
    予想外の規模とすばらしさでしたね。
    私は資料館のビデオにはまってしまいました!