奈良飛鳥紅葉旅行

関西小樽会 20141120日、奈良飛鳥紅葉の巻

2014年もあと10日で師走である。
一ヶ月ほど前に藤田さんに今年の秋の紅葉は談山神社と
なだまんのお弁当だと聞いていたので楽しみにしていた。
 
 今回は東京から母方の祖母がたまたま来ていたのでご一緒させていただいた。
奈良からバスに乗れたのはとてもありがたかった。
実は私はめっぽう朝に弱いのだ。おはずかしい。
 
バスに乗ってまず飛鳥寺に参った。
飛鳥大仏があってお寺の方が丁寧に説明してくださった。
仏師、鞍作鳥によって作られたらしい。
推古天皇の命をうけて初めて作ったとのこと。
御顔の向かって右側がやや険しい表情、左側がやさしい表情になっていると
おっしゃっていたが、なるほど、たしかにそうだった。
また室町時代に落雷で本堂が焼けたが銅製の仏像は無事であったという。
1406年もずっとかわらずそこに存在し続けるというのがすご過ぎる。
 
 次は石舞台古墳で昼食。お弁当を渡されたあと近くで眺めのいい場所を探すと、
休憩所のすぐ裏に見事に色付いた紅葉があった、ベンチもしっかりしているので
そこで母と祖母と一緒に食べた。
 
 しかし本当に見事な紅葉だったのだろう、いつもは「花より団子」の私が
弁当を全部食べ終わる前にカメラ片手に撮影モードに突入している自分に気づいた。
よくよく見てみると割と細い紅葉が一本に集まって大きくなっていた。
時間と共に天気もますますよくなりもはや撮影モードの解除は不可能だった。
 
ひとしきり満足に撮れて残りの弁当を食べようとすると母が「もう時間だ」と言う。
残りはあとの楽しみにしておくことにした。
 
そういえばあたりを中学生らしき人たちがジャージ姿ではしゃいでいた。
遠足なのだろう。私も飛鳥に遠足をしたのを覚えている。
面白いスポットが点在しているのでフィールドワークにはぴったりなのだ。
あちこちの観光スポットに判子をもった先生が待っているスタイルというのは
今も昔も変わらないようでそれがなつかしかったり嬉しかったりした。
 
 次は談山神社。実は私はここが一番楽しみだった。
というのは、本当に昔一度いったきりで、それ以来行ってないのだ。
それも物心が付いてないほど昔だったので実質初めてである。
とにかく車で行くにしても大変だし電車とバスで行くにしても大変なところなのだ。
 貸切のバスで座ったまま行けるというのは本当にありがたかった。
まさかあんな石段がお迎えしてくれるとは思っていなかったのだが。
祖母はさすがにここは無理だと母とバスで待機することになったので
よりいっそう気合をいれて写真を撮りながら動画もまわした。
 
 石段はたしかにしんどい。それでもそれを上回る美しさがそこにあった。
完全に紅葉しているわけでなく、寺の上の方が赤く、真ん中から黄色くなっていくグラデーションは
一瞬、人に息をするのを忘れさせるほどだ。
また石段は登るのはしんどいのだが実にいい絵になる。坂道も同じだ。
なのでいい景色を撮っているといつのまにかヘトヘトになっているのはこのせいだろう。
今回はここで一番たくさんの写真を撮った。
 
 そして最後が長谷寺だ。ここに向かうバスの道中、談山神社の疲れが一気にきたのか、
思いっきり寝落ちしてしまった。
あまりにも気持ちいい心地だったのか、長谷寺に着いたらまり疲れは残っていなかった。
 
 時間的に夕焼け一歩手前といったところだろう。
きれいなイチョウが輝いていたので写真をとっていたら
その景色を背景に集合写真をとる運びとなった。
写真の出来を確認している間に皆さんとはぐれていることに気づいた。
とりあえずバスに戻ればなんとかなると思い、適当にお土産やさんを散策する。
寺の境内に入らなかったのはすでに寒くなって
きたのと
この時間からだといい絵を探していると境内の一角を攻めるのに時間を費やすより
のんびり何も考えずに散策してみようかなと思ったからだ。
こういう行き当たりばったりな行動をとれるほど自由度の高い旅というのは
一人旅意外だとあまり機会はない。小樽会の旅の好きなところはここなのだ。
 
 適当に散策した後バスにて待機、写真整理をしていた。
そこへ母と祖母が皆さんより後に帰ってきた。聞くと寺の一番上まで行ってきたと言う。
あの長い階段を登ってこの時間内でどうやっていったのか聞いたらなんと
お寺のお坊さんが声をかけて下さったらしくなんと行きも帰りも車に乗せてくれたという。
 
つまりあの長谷寺の舞台にいって境内を見下ろしてきたというのだ。正直うらやましかった。
見下ろす景色はさぞ壮大だろう。夕焼けの時間に近くなり、世界が赤く染められる時間帯。
ふとした日常の景色だってきれいなのにそのとき舞台にいるなんて想像するだけで楽しい。
今回はその景色を直接目にすることはできなかったが今度は自分の目で見てみようという、
次の旅へのいいきっかけになった。でもやっぱりうらやましい!
 その後は奈良経由で大阪に戻るバス旅だ。
今回はあいにく前のようにバスの最後尾の席で酒盛りはできなかったが
次はまたしたいと思う。
あとまたいろんな方と一緒に梅田なりどこかでいろんなお話をお聞きしたい。
今回は小樽会会長の方が台湾に行ってらしてすぐにこの旅に来ていたらしく、
そのお話もすごく聞きたかったがそれはかなわなかった。
次回以降にでも是非聞きたいものである。
 
 次回の小樽会の旅もぜひぜひ参加させていただきたい。
とにかく天気も良くて比較的暖かい日だったので最高だった。

 

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  • 1:旅行から帰って、雑用に追われながら、旅行のブログ原稿をどのように書こうか、なかなか、良い文章が浮かばないので困っていたところに、有本さんの原稿を受け取り、ほっとした次第です。
    2:読ませていただいて、一番感じたことは、カメラ目線のすばらしさでした。思わず自分の目線との違いを感じました。私は社会に出てから今まで、如何に儲けるかの目線で過ごしてきたことを振り返らざるを得ませんでした。
    3:3種間ほど前に、カメラ好きの人と旅行をする機会がありましたが、その時感じたのは、カメラ目線を持つということは、豊かな観察眼と、豊かな生活につながるんだなあということでしたが、それを思い出しました。