ニューヨークのメトロポリタン・オペラ座が年間公演演目から秀作を映画化し、全世界に配給を始めて、今年で10年になります。
昨年までは、有料のミュージックチャンネルで見ていたのですが、コストパフォーマンスが悪いことから契約を止めて、映画館で見ることにしました(それでも一作@¥3,500、3枚の回数券で@¥3,100とかなり高いのです。シニア割はありません)。
2015-2016シーズンは、10月31日からの、ヴェルディ“イル・トロヴァトーレ”に始まり、現在は3作目の、ワグナー“タンホイザー”が、大阪ステーションシネマで上映中です(12月4日(金)まで。1日一回の上映です)。
過日、9:50から見てきました。トロヴァトーレも良かったのですが(一緒に行ったオペラ初見の同僚が、後で3枚回数券を購入したくらいですから)、今回はより凄い迫力で圧倒されました。上映時間4時間20分、幕間弁当持参です。
MET専属のメゾソプラノ歌手、スーザン・グラハムの解説と、出演歌手やスタッフへのインタビューも交えているので、初めての方でもわかりやすいと思います。
次回は、1月16日から、アルバン・ベルクの“ルル”。ベルクは20世紀初頭の作曲家で、シェーンベルクなどと共に、無調、12音技法を完成させた偉大な人ですが、何しろ“無調”ですから、調性音楽に慣れた耳には、難解かと思います(彼らのお蔭で、20世紀後半では“長い19世紀”に多くの作曲家が活躍した所産である、所謂“クラシック音楽”を作る人が殆どいなくなりました)。
第5作は、2月6日からの、ビゼー“真珠採り”。日本ではめったに上演されないオペラですが、彼の初期の作品の白眉です。“真珠採りのテーマ”としてポピュラー曲になっているテノールのアリア“ロマンス”とか、テノールとバリトンの二重唱“神殿の奥深く”など、心が震えるような耳に心地良い歌が続きます。今までオペラに縁のなかった方にもお奨めです。
第6作からは、プッチーニが3作続きます。“トゥーランドット”、“マノン・レスコー”、“蝶々夫人”です。
たった?¥3,500で、世界のトップレベルのオペラに触れるのは、いかがですか?また初めてのオペラはいかがですか?パンフレットは、大阪駅ノースゲートビル11Fの大阪ステーションシネマで。
終り