私が生まれ育った家は、緑1丁目の妙見川沿いに並ぶ5軒の同じ形をした古い、家々の内の一軒でした。これらの家は、昔造り醤油屋を経営しておられた佐野喜造氏所有の借家群で、昭和8年小嶋大工店によって建てられました。
一寸モダンな外観を持つこれらの家は、1955北海道新聞社刊(小樽再生フォーラム編)の「小樽の建築探訪」という写真集にも採録されています。この本を、北大のCOOP書店で見つけた時は、嬉しくて10冊以上購入し、小樽に縁のある方々(遠藤前会長や星元会長にも勿論)に配ったものでした。
「月刊おたる」をご存知の方も多いと思いますが、この本でも、岡田明彦氏の写真解説付きで掲載されたこともありました。
小樽に行くたびに、紅葉橋の上から懐かしく眺めています。
数年前に、NPO法人「歴史文化研究所」の石井伸和さんが、関西小樽会の総会に出席され、雑誌「月刊小樽学」を紹介されたことを記憶されておられるでしょうか。あれ以来、定期購読していますが、最新の12月号の表紙を見てびっくり!冬の元我が家が版画で飾られているではありませんか(写真1)。作者は、松ヶ枝に居住される“眞下傳”さん。11月号から、以前の佐藤 善勇さんに替わり表紙を手掛けることになられたそうです。
早速石井さんにお願いし、眞下さんと連絡を取ることができ、元の版画を譲っていただけることになりました。クリスマスには我が家に届き、居間の一面から我々を見下ろしています(写真2)。
元旦には、近くに一人住む95歳の母親をびっくりさせてやろうと思っています。
終わり