飛鳥の古墳

8月14日の新聞各紙に飛鳥都塚古墳が特異なピラミッド型古墳とわかり、蘇我稲目の墓ではないかと報じていた。お盆も明け不順な天候も回復したので8月19日訪ねてみた。8月16日の現地説明会に4100人の歴史ファンが集まり相当混雑したようだが、私の場合は朝7時前ということもあり人っ子一人いなかった。近くに子の蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳がある。どちらの古墳も横穴式石室があり、都塚古墳には石棺が残っているが石舞台古墳には無い。規模は石舞台古墳の方がはるかに大きい。TVでアナウンサーが親子の古墳のせいか方向も同じと驚いていたが、古墳の入り口は南向きで石棺は北枕に決まっている。
突然古墳めぐりを思いついたわけではなく、実は10年以上前から毎週一回石舞台古墳までのウオーキングを続けている。最初自転車で往復1時間で行けたが坂道が辛くなりウオーキングに変えた。当初2時間くらいであったが現在は2時間を少し超えている。自宅を朝早く出発し、近鉄岡寺駅・欽明天皇陵・鬼の俎板鬼の雪隠・聖徳中学校・亀石・橘寺・石舞台古墳のコースが通常だが、帰り道を明日香小学校・天武持統天皇陵(合葬)・近鉄飛鳥駅に変えることもある。朝飯前の一仕事になっている。
石舞台古墳から春に登った二上山を眺めることができる。雄岳山頂には謀反の罪で処刑された天武天皇の皇子大津皇子(おおつのみこ)の墓がある。姉の大伯皇女(おおくのひめみこ)の「うつせみの人なる我や明日よりは、二上山(ふたがみやま)を弟世(いろせ)とわが見む」の万葉歌に思いをはせ、しばし古代都人の心境に浸ることができる。

 

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 朝飯前の一仕事にしては、すごい運動量ですね。
    当世、ウオーキングブームですが、奈良は歴史の宝庫、
    日本の歴史と、その時々に生きた人々の心境を理解しながら、歩き、考える、なんて最高のウオーキングですね。