スイスで視た中国中央電視台の世界戦略 

 

 7月末から一週間ほど、スイス旅行をしてきました。モンブラン、マッターホルン、ユングフラウを巡る旅でしたが天候は芳しくありませんでしたが、ツェルマットの街からのマッターホルンの雄姿は素晴らしいものでした。また絵葉書によく出る“リッフェルゼー”に映る“逆さマッターホルン”も見ることができ同行者達も大喜びでした。

 今回ご紹介するのは旅行のことではなく、ホテルで見たテレビ番組のことです。

 NHK-BSがないかと探すと、国際放送はBBCCNNに加えてCCTV(中国中央電視台)しかありません。そこでCCTVでは何を放送しているのかとみてみるとびっくり。

 ある日は、今年が1945年のポツダム宣言69周年で“日本が宣言を受諾して、無条件降伏をしたのだから、当然その精神は現在まで引き継がれるべきものであり、現在の右翼(はっきりと、Right wing と言っていました)政治家の方向は間違っている。など、過去の映像資料などを使い長時間にわたり識者と称する中国人の談話を延々と流します。新地のクラブでもあるまいし、69周年とは!毎年やっているということですね。

 また、ある日は今年が日清戦争開始120周年であり、この時から日本の侵略が始まったと、大キャンペーンを張っていました。時代背景も政体も今とは全く違うにもかかわらず。

 連日こんな抗日放送ばかりですから、この放送を見ている欧米人の中には、中国の主張は正しいと思ってしまう人も多く出てくるでしょうね。

 NHKにも真面目に反中国放送を考えてもらわねばならないとつくづく考えさせられた一週間でした。

                                            終

tejima-2014-09-03

 

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 今の時代に、日清戦争や、第二次世界大戦の頃の国家論理を持ち出してくるということは、一体、世界の秩序は、何百年前まで戻れということか。
    それも国家の方針として主張するとは、なんとも不可解。
    アメリカはインディアンの国に、英、仏は産業革命以前の国に….でも戻れというのか。
     何でも言ったもの勝ちか…
     つまるところは、我々は相手に応じた、対応をせねばならぬということか。